最初に
街のクリーニング名鑑では現在、クリーニング業界で起きている「資材高騰」や「溶剤不足」について、掲載店を中心にアンケートを実施しました(2026年4月28日~5月16日)。
今回のアンケートでは、
・ハンガー
・包装資材
・ドライクリーニング溶剤
・しみ抜き剤
などについて、多くの現場の声が寄せられました。
見えてきたのは、単なる値上げだけではありません。
「今は大丈夫。でも先は分からない」
そんな不安を抱えながらも、地域のクリーニング店が工夫しながら営業を続けている現状でした。
街クリでは、店舗紹介だけではなく、こうした「現場で今起きていること」も記録していきたいと考えています。
街クリが現場アンケートを実施した理由

クリーニング店では現在、資材や溶剤の価格上昇・供給不安が広がっています。
しかし、こうした状況は一般のお客様には見えにくい部分でもあります。
例えば、
・なぜ値上げが必要なのか
・なぜ包装方法が変わるのか
・なぜハンガー回収をお願いしているのか
こうした背景は、業界の外からはなかなか分かりません。
そこで街クリでは、掲載店を中心にアンケートを行い、現場で実際に起きていることを整理・記録することにしました。
アンケートで見えてきたこと
ハンガー不足より深刻だった「溶剤問題」

今回のアンケートで特に多かったのが、ドライクリーニング溶剤やしみ抜き剤に関する不安です。
寄せられた声の中には、
・しみ抜き溶剤が入手困難
・出荷規制がかかっている
・注文しても納期未定
・仕入れ価格が1.5倍になる
・大量購入も難しくなっている
といった内容がありました。
ハンガーや包装資材の値上がりも大きな問題ですが、溶剤やしみ抜き剤は、クリーニングそのものに関わる資材です。
つまりこれは、単なるコスト上昇ではなく、「サービス提供そのもの」に影響する可能性があります。
包装資材やビニール類も価格上昇
アンケートでは、包装袋やビニール類の価格上昇についても多くの声が寄せられました。
中には、
「30〜40%上がると言われている」
という回答もありました。
クリーニング店では、衣類を保護するために包装資材を使用しています。
そのため、包装資材の価格上昇は、店舗運営に直接影響します。
「今は大丈夫。でも先は分からない」
今回のアンケートで印象的だったのが、この言葉でした。
現在は、
・事前仕入れ
・まとめ買い
・リサイクル
・ハンガー回収
などによって対応できている店舗も多くあります。
しかしその一方で、
「今後、同じように仕入れできるのか分からない」
という不安の声も多くありました。
現場ではすでにさまざまな工夫が始まっています
ハンガー回収の強化

多くの店舗で行われていたのが、ハンガー回収です。
店頭ポスターを掲示したり、お客様に直接お願いしたりしながら、少しずつ回収を進めている店舗もありました。
また、リユースハンガーを活用する取り組みも見られました。
まとめ包装・簡易包装
包装資材の削減のため、
・まとめ包装
・簡易包装
・必要最小限のビニール使用
などを検討・実施している店舗もありました。
これはコスト削減だけではなく、資材不足への対応でもあります。
ウェットクリーニングの活用
ドライ溶剤の影響を減らすため、
「水洗い可能なものはウェットクリーニングへ切り替える」
という工夫を行っている店舗もありました。
価格改定に悩むクリーニング店も多い
今回のアンケートでは、多くの店舗が「価格改定」に悩んでいました。
資材や溶剤、燃料費などが上昇する一方で、
「値上げによってお客様が離れてしまうのではないか」
という不安もあります。
中には、航空業界の「燃油サーチャージ」のような仕組みを検討している店舗もありました。
また、
・高単価商品のみ価格改定
・キャンペーン実施
・作業効率改善
など、各店が工夫しながら営業を続けています。
街クリが今、取り組み始めていること

今回のアンケートを受けて、街クリでは現在、
「SNS投稿でお店を守る発信」
にも取り組み始めています。
これは、単なる宣伝ではありません。
「今、現場で何が起きているのか」
を、お客様にも知っていただくための発信です。
現在、
・投稿テンプレート配布
・店頭ポスター制作
・掲載店同士での発信共有
なども進めています。
なぜ「みんなで発信する」ことが重要なのか
1店舗だけの発信では、
「その店だけの問題」
と思われてしまうことがあります。
しかし、
複数のクリーニング店が、同じ時期に、同じテーマで発信することで、
「あ、業界全体で起きていることなんだ」
と伝わりやすくなります。
街クリでは現在、
「地域のお店をみんなで支える空気」
を少しずつ作っていけたらと考えています。
お客様にお願いしたいこと
今回、多くの店舗から挙がったお願いは以下のような内容でした。
・ハンガーの返却
・まとめてのご利用
・包装簡略化へのご理解
・エコバッグ利用
・価格改定へのご理解
どれも、大きなことではないかもしれません。
しかし、その一つひとつが、地域のクリーニング店を支えることにつながります。
街クリ視点|クリーニング店は「衣」を支える地域インフラ
クリーニング店は、ただ衣類を洗うだけの存在ではありません。
お気に入りの服を長く着るため。
大切な衣類を守るため。
仕事着や制服を清潔に保つため。
地域の衣食住の「衣」を支えている存在でもあります。
コンビニより多いと言われる時代もあったクリーニング店。
その地域のお店が今、さまざまな工夫をしながら営業を続けています。
街クリでは今後も、店舗紹介だけではなく、こうした現場のリアルも丁寧に記録していきます。
まとめ
今回のアンケートでは、
・資材高騰
・溶剤不足
・供給不安
・価格改定への悩み
など、多くの現場の声が集まりました。
一方で、多くのクリーニング店が、
・ハンガー回収
・包装見直し
・工夫しながらの営業
など、できることを続けています。
街クリでは今後も、現場で起きていることを記録しながら、地域のお店とお客様をつなぐ発信を続けていきます。